Addiction Report (アディクションレポート)

【2025年版】知っていますか?「リカバリー月間」〜 回復にまつわる言葉をお届け 〜

アメリカでは毎年9月が全国リカバリー月間。Addiction Reportもこの動きに賛同し、依存症からの回復にまつわる言葉をお届けします。心に残った言葉があれば、ぜひシェアをお願いします◎

【2025年版】知っていますか?「リカバリー月間」〜 回復にまつわる言葉をお届け 〜
Illustration: Kosuke Hashijima

公開日:2025/09/01 03:00

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回復にまつわる30の言葉(2025年版)

2024年版は、田中紀子さんの「回復した人がもっと声をあげて、周りの人も『回復して頑張ったよね』と讃える社会になってほしい。 」という言葉からスタートしたリカバリー月間。

勇気づけられる言葉、痛みを癒やしてくれる言葉、人に伝えたかった言葉……。たくさんの言葉がつまった30日間になりました。

今年はどんな言葉から始めようかな?と考えていたのですが、

「自分や家族が依存症だと認めることに抵抗がある」
「うまく回復できないのではないかと不安を抱えている」

「すでに疲弊していて、人生を諦めかけている」

など、なかなか踏み出せない人の背中を「バァーン!!!」と景気よく叩いてくれる、まさに回復の一歩目を象徴するこの言葉から行こうと思います。

今年も1ヶ月間、どうぞお付き合いください。


🍀9月1日の言葉

よ~くわかるよ。だからこそここでその失敗を止めるんだよ!私がこっから先どうやったらいいか教えてやっから、ついてきな! - 田中紀子

よ~くわかるよ。だからこそここでその失敗を止めるんだよ!私がこっから先どうやったらいいか教えてやっから、ついてきな! - 田中紀子

幸せで穏やかな妊娠期間のはずが......夫の借金の肩代わりに奔走より)

ギャンブル依存症の当事者として、家族として、先行く仲間として乗り越えてきたからこその、言葉の力強さがすごい。

依存症は、当事者・ご家族それぞれに相談先があります。

秘密は厳守されますので「こんなこと相談したらまずいのでは…」と萎縮せず、どんなことでも一人で抱えず、まずは相談してみましょう。

🍀9月2日の言葉

孤独の攻略に必要なのは「誇り」だった。自分の承認権を他人に委ねない。それが私の「誇り」。- 中村うさぎ

孤独の攻略に必要なのは「誇り」だった。自分の承認権を他人に委ねない。それが私の「誇り」。- 中村うさぎ

どんな人生を選択してもいいの。ただ、これが自分の人生だという誇りを持ってね(第30回)より)
 

🍀9月3日の言葉

学ぶべき問題で気づきが多い。世間の偏見から『自己責任』と言われ、当事者やその家族がSOSを出せない。 - 相席スタート

「依存症の理解を深めるためのトーク&音楽ライブイベント みんなで考えよう依存症のこと」 より)

依存症は、治療のスタートが早ければ早いほど回復も早く楽になります。助けを求めやすい社会をつくるためにも、みんなが正しい知識を知ることが大切です。


🍀9月4日の言葉

いろんな苦しいことがあるかもしれないけれど、必ず道もあるよ。変われるはずだよ。大丈夫だよ。 - もつお(漫画家)

家族の視点から「病」を振り返り、初めて知ったこと。精神科病棟の入院体験を描き伝えたい思い(後編)より)


🍀9月5日の言葉

世間は驚くほどに冷たい。でも、誰もが、外見からは見えないいろんなものを抱え、そうは見えなくても、その人なりに懸命に生きている。 - 小林美穂子(つくろい東京ファンド)

まっちゃんは燃え盛る火の中でボンヤリしていたより)


🍀9月6日の言葉

(AAの)仲間は笑って『アルコール依存症は飲んじゃう病気。飲んでもいい。でもミーティングだけは来てね』と言ってくれた。 - AA(アルコール依存症自助グループ)メンバー

「2年で50人来ても、残るのは1人」自助活動を継続するために必要なこととは?より)


🍀9月7日の言葉

依存症の人の回復を応援することや、厳罰ではなく治療が当たり前になったら、このプロジェクトは成功。 - 橋島康祐(I'm an ADDICT 発起人)

日本にもリカバリーカルチャーを 依存症への理解を広げるキャンペーン「I'm an ADDICT」を先行公開より)


🍀9月8日の言葉

自己肯定感を高めること、他人と比較しないこと。家庭や学校で学ぶ機会がなかったライフスキルを伝えたいです。- クマさん(薬物依存症 当事者)

僕が「名もなきアディクト」でいたい理由【後編】 「『回復』は美談ではなく、永遠に続く」より)


🍀9月9日の言葉

もし他にもスマホ依存で困っている人がいるなら、一緒に解決策を見つけられたら嬉しいです。- のんたん(イラストレーター)

私はスマホ依存症 第1回 頭の中にずっと他人がいて悪口を言っているより)


🍀9月10日の言葉

「大丈夫でなければいけない」という強迫観念が大人に蔓延しているから、子供にも広がっているのかな。- 沖田恭治(国立精神・神経医療研究センター 病院精神診療部医長)

家庭に問題がなくてもオーバードーズ 市販薬に頼る若者を診ている精神科医に聞く(1)より)


🍀9月11日の言葉

僕はよく患者さんに「大丈夫じゃなくても大丈夫だから」って言うんです。- 沖田恭治(国立精神・神経医療研究センター 病院精神診療部医長)

家庭に問題がなくてもオーバードーズ 市販薬に頼る若者を診ている精神科医に聞く(1)より)


🍀9月12日の言葉

恨みを持ち続けると再飲酒につながる。許すことが必要だ。許して、許して、許して、許しまくらなくてはいけない。 - アルコール依存症自助グループの仲間

失敗してこそ、恥をかいてこそ仲間 生きる支えができた 「こわれ者の祭典」代表・月乃光司さん(下)より)


🍀9月13日の言葉

人は変われます。でも、そのためには、周囲の助けが必要なんです。 - 金城隆也(あきづ代表)

若者の声はなぜ届かないのか 「当事者不在」の「ダメ。ゼッタイ。」運動を再考する【前編】より)


🍀9月14日の言葉

自分自身をもう一度信じて、自分を愛して、これからみなさんに恩返しをして、リカバリーカルチャーを作りたい - 高知東生

高知東生さん、亡き母の写真と共に舞台挨拶 「自分自身をもう一度信じて、みなさんに恩返しを」より)


🍀9月15日の言葉

回復って、何度も何度も同じところを通りながら、でも少しづつ見えるものが変わっていく感じ。 - 松本俊彦(国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部長)

「逆境は乗り越えなくていい」。「回復神話」から、私の回復を取り戻すには?より)


🍀9月16日の言葉

率直に言って、その当事者の数だけ、異なるかたちの回復があると思ってます。 - 松本俊彦(国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部長)

「逆境は乗り越えなくていい」。「回復神話」から、私の回復を取り戻すには?より)


🍀9月17日の言葉

拒食時代は鏡に映ったガリガリのボディラインに安心感を得ていたが、今は今の体型を受け入れた上で自分の写真を眺められる。 - 姫野桂

I'm an ADDICTのモデルを体験して考えた摂食障害のことより)


🍀9月18日の言葉

笑ってもらいながらも、気づいてほしい。自分とは無関係だと思うかもしれないけれど、依存症は誰にでも起こりうる問題で、まだまだ誤解が多い。 - 立川談笑

【衝撃作】落語「シャブ浜」はなぜ生まれたのか? 〜立川談笑が描く依存症のリアル〜より)


🍀9月19日の言葉

自分をうつした鏡のように思えた。気持ちを共有でき本当に嬉しかった。母のことを誰にも話せなかった私にとって目から鱗が落ちるような体験。 - おおたわ史絵(医師)

お守りに「ダルク」の連絡先をしのばせて…医療用麻薬に依存する母に渡した精一杯の愛情より)


🍀9月20日の言葉

いつかはまたパチンコに手を出してしまうかもしれない。もしそうなったら、また1からやり直せば良いんですよ。 - 六角精児

名バイプレイヤー・六角精児は「ギャンブル依存=自己責任」は間違っていると断言するより)


🍀9月21日の言葉

生きづらさや、苦しみみたいなものが完璧になくなることはないかもしれないけど……あんな環境からここまで生きてきた自分を褒めてあげたい。 - 阿佐美や いも子(焼き芋屋)

「女の子を産んだら、この子も私を憎むかもしれない」アルコール依存症の父と無関心な母のもとで育った女性の苦悩より)


🍀9月22日の言葉

だんだん言葉にする力がついてきて、徐々に行動が変わっていく。回復って、きっと言葉にすることなんでしょうね。 - 樋端佑樹(精神科医)

ゲーム・ネット依存って 本当に病気?!目指すべきは 「自分が主人公の人生」!より)


🍀9月23日の言葉

本当に苦しく辛かったら、信頼できる人に全てを話すべきなんです。前を向いて生きていく、そう言った引き出しを持った人に、必ず出会うはず。 - 高知東生

I'm an ADDICT 撮影日記(3)高知東生さんより)


🍀9月24日の言葉

好きに夢を見る権利もあれば、人から大切に扱われる権利もある。あなたを苦しめる人たちの言葉を間に受けて、諦める必要はないんです。 - 篠原きよみさん(仮名)

消えない虐待の後遺症。暴力の連鎖から抜け出した彼女が、「あんな親だから自分はどうせ」をやめられたワケより)


🍀9月25日の言葉

自分の人生に責任を持つって、自分を大切にしながら、良くなるためにいろんな人の力を借りることだと思います。 - 村松英之(形成外科医)

「自分でやったことだからこそ他人に頼る」依存症治療を「自己責任」論から解放するより)


🍀9月26日の言葉

立ち直るには、誰かに必要とされて認められる経験が絶対に必要です。ひとりでは自分なんてって思いから抜け出せない。関わることを諦めないで。 - 金城隆也(NPO法人あきづ代表)

若者の声はなぜ届かないのか 「当事者不在」の「ダメ。ゼッタイ。」運動を再考する【前編】より)


🍀9月27日の言葉

依存症で苦しんでいる人は、苦しいから飲むのです。重要なのは、『お酒をやめて、笑って生きている人たちがいる』と伝え続けることです。 - AA日本 B類常任理事

「体験談は体の芯に届き、生き方を揺るがす」AA日本50周年記念集会開催レポートより)


🍀9月28日の言葉

弱さを曝け出すことが本当は何よりも強い人間なんだと気づけたらいいと思いますね。僕はそれで救われた。 - 高知東生

「シラフの状態でどれだけ人生を面白がれるか」人気ロックバンドのボーカルが睡眠薬と酒に依存した理由より)


🍀9月29日の言葉

日々の不満や愚痴を周囲に漏らすのが苦手で、薬物を発散のために使っていた。薬物以外の方法の一つとして、自助グループが有効だと捉えている。 - 塚本堅一(元NHKアナウンサー)

「人生を投げ出してしまおうと考えた瞬間も」元NHKアナウンサーは回復途上でセルフスティグマに苦んだより)


🍀9月30日の言葉

『依存症、ハリウッド』で検索すると錚々たるスターが出てくる。そして回復を応援されて、業界にカムバックできる。日本もここまでいけばいいな。 - 東ちづる(俳優・タレント)

「シラフの状態でどれだけ人生を面白がれるか」人気ロックバンドのボーカルが睡眠薬と酒に依存した理由より)


9月は、Addiction ReportのSNSで「今日の言葉」を投稿します。心に残った言葉があれば、ぜひシェアしてください。

※アメリカのリカバリー月間はSAMHSA(薬物乱用精神保健管理局)が主管ですが、Addiction Reportでは幅広いジャンルからお届けします。

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