依存症への理解を広げるためのキャンペーン「I'm an ADDICT」。撮影を担当した後藤勝が、撮影現場で感じたことや、未公開の写真などを掲載します。

「前を向いて生きていく」

俳優の高知東生さんが言う。薬物依存症から回復中だ。

「本当に苦しく辛かったら、信頼できる人に全てを話すべきなんです。前を向いて生きていく、そう言った引き出しを持った人に、必ず出会うはずだから」

 「もし誰かが話したい時、高知さんは相手になってくれますか？」という質問には、躊躇なく「もちろんです」と答えた。男らしい姿に惹きつけられる。

カメラの前では俳優のオーラを感じた。目力が凄い。俳優という、舞台ごとに何者かになる特殊な職業柄だろう。

「長く（芸能界の）第一線を離れていたから、ポーズとか難しいな......」

そんなことはない。圧倒されるような表情、とても真似できない。

写真には、自信を持って回復している高知東生が写っていた。

All Images©Masaru Goto