Addiction Report (アディクションレポート)

編集長 ・岩永直子 あいさつ

依存症は病気です。そして、適切な治療と支援を受ければ、回復できる病です。

オンラインメディア「Addiction Report(アディクション・リポート)」はこの事実を掲げ、依存症の問題を抱える人やその家族への偏見と差別をなくすために立ち上がりました。

なぜ人はアルコールや薬物、ギャンブルなどに依存してしまうのでしょう?どうにも解決できない日々の生活のストレスや、人間関係のつらさ、孤独などから逃れたくて、溺れていく人が数多くいます。つまり、誰でも依存症になる可能性はあるのです。

それなのに、世間では依存症になる人を「意志の弱い人」「反社会的な人」と決めつけ、刑罰や社会的制裁を加えることで排除しようとしています。

しかし、依存症から回復するためには、排除ではなく、温かい人とのつながりが必要です。このメディアを運営する公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表の田中紀子は国会でこう訴えました。

「依存症者は、厳しさで変わるのではなく、社会の優しさと希望で変われるのです」

私たちは、科学的根拠に基づいた正確な情報を発信して依存症への理解を深め、何かに依存せざるを得なかった問題を抱える人やその家族を応援します。スポンサーは入れず、政治・行政・企業などあらゆる関係者に一切の忖度なしで、この社会を変えるために戦います。

編集長を務める私は、大手新聞社で20年、オンラインメディアで6年、医療を中心に取材してきた記者です。依存症は病気であり、依存症に悩む人には治療や支援が必要なのだと知ってから、社会から排除しようとする動きに疑問を投げかけてきました。そして、何かに依存せざるを得なかった背景を理解し、そこにも手当てをすることが必要だと考えてきたのです。

生きづらさを抱えた人、つまずいた人に温かい社会は、誰にとっても生きやすいはずです。そんな世の中を作るために、あなたも仲間に加わってくれることを祈っています。

編集長写真
編集長・岩永直子(撮影・後藤勝)