わたしはビョーキなんかじゃない。

『これって、私だけですか？』は、読者の実体験をもとにした漫画を投稿している、人気のSNSアカウント。ある日、運営主であるひらぎのもとに、フォロワーからダイレクトメッセージがある。ひらぎが投稿した漫画に、フォロワーの娘である、みおの様子がそっくりだというのだ。みおは、子どもの頃から聞き分けもよく、周囲を気遣える良い子そのものだった。ひらぎは、なぜ今のようになったのかわからないと嘆く相談者の話を聞きはじめるのだが…。

記者

遠山怜

商業作家のエージェントおよびノンフィクションライター。同志社大学心理学部卒業後、大手広告制作会社に勤務。出版エージェント会社を経て、総合的なクリエイター支援を手掛けるpenlightの代表を務める。「言葉で生きていきたい人」と「言葉にしたい人」を支える、をモットーに書籍のコンテンツ企画と執筆等を手掛ける。代表作として『レズ風俗で働くわたしが他人の人生に本気でぶつかってきた話』（河出書房新社）『営業の神様』（SBクリエイティブ）など。WEB寄稿多数。本寄稿では、「依存症」を主なテーマとして取り扱いますが、病気や問題行動の話よりも、それを必要とした、その人が生きた過程に迫りたいと思います。「あちらで起きていること」を「こちら側」で見るのはいったんお休みして、その間について語りましょう。そのあわいに、あの人と私、そしてあなたもいるのですから。