知っていますか?「リカバリー月間」〜 回復にまつわる言葉をお届け 〜
アメリカでは毎年9月が全国リカバリー月間。
Addiction Reportもこの動きに賛同し、依存症からの回復にまつわる言葉をお届けします。
公開日:2024/09/01 02:42
回復にまつわる30の言葉
※アメリカのリカバリー月間はSAMHSA(薬物乱用精神保健管理局)が主管ですが、Addiction Reportでは幅広いジャンルからお届けします。
【9月1日】
回復した人がもっと声をあげて、周りの人も「回復して頑張ったよね」と讃える社会になってほしい。 - 田中紀子
(日本にも「リカバリーカルチャー」を作りたい 依存症からの回復者を賞賛する社会へ より)
【9月2日】
依存症はゴールはないし、特効薬もないけれども、やめ続けることはできる。生涯マラソンなんですよ。 - 田代まさし
(目指すのは「今日一日」やめること 回復に役立つのはつらい刑務所暮らしではない より)
【9月3日】
表で語ることによって自分もやめ続けられる。みんなに『見届け人』になってもらうような気持ちです。 - コザック前田
(つまらなくてもいいじゃないか シラフで自分を肯定できる人生を より)
【9月4日】
人間、上がることもあれば落ちることもある。ミスをして落ちて、償って出てきた人にチャンスを。 - (株)HERO 平井太郎
(商品名を見てドキッ!CMを見てびっくり 「ヒロポン酢」誰が、なぜ作ったの? より)
【9月5日】
現在抱えている圧倒的な感情に立ち向かい、成敗するのではなく自然と消えていくまでひたすら語り成仏させる。 - 田中紀子
(大谷翔平さんと水原一平さんのご家族にギャンブル依存症者の家族からお勧めしたいこと より)
【9月6日】
『多様な人材を活用する』。ギャンブル依存症に困っている仲間も助け合い、活躍できるようにしたい。 - 日本郵政 上杉充
(全国30万人以上の社員を抱える日本郵便が、なぜギャンブル依存症の啓発に乗り出したのか? より)
【9月7日】
すぐには解決できない問題や障害などとどのように付き合っていくか一緒に考えたい。 - 心理カウンセラー 藤原秀博
(「こころから寄り添わない大人」に絶望、ひきこもって過食に…トラウマ乗り越えたカウンセラー【後編】 より)
【9月8日】
今も、何が「完璧」なのかはよくわからない。不安に襲われることもある。しかし、すべてを曝け出したことでこわいものがなくなった。 - 高知東生
(高知東生さんが薬物依存症を明かして活動し続けるワケ「最初はこわかった」 より)
【9月9日】
回復にまつわる言葉 依存症の家族である、いわば先輩の体験を聞くことで救われた。だから今度は「誰かを助けるために自分も話す」のだ。 - ギャンブル依存症の当事者家族
(依存症の家族会に参加したら、自分の会を立ち上げてしまった話 より)
【9月10日】
多くの良質な浮き輪を投げれば、つかんでくれる人も増える。それが、当事者である自分にできること。 - 「依存症オンラインルーム RoomK」運営 高橋悠
(「それでも、浮き輪を投げ続ける」クレプトマニア、摂食障害、Xジェンダー…「当事者」の自分にできること より)
【9月11日】
アディクションの世界は、世界で唯一、当事者が当事者を救う仕組みを作り出しています。そこを私は尊敬しているんです。 - 赤坂真理
(「回復」に殺されないために アディクションの手段を持たない作家の赤坂真理さんが探す「安全に狂う方法」 より)
【9月12日】
自分がまだ回復途上だとわかった上で、前を向いて歩み続けていれば奇跡のような瞬間がある。 - 杉田あきひろ
(「田中聖さんは仲間」…胸を張って、迎えるために 杉田あきひろさんインタビュー【後編】 より)
【9月13日】
いろんな回復の形があっていい。いろんな人がいていい。どの方法を選んでもいい。 - 高知東生
(高知東生さんが薬物依存症を明かして活動し続けるワケ「最初はこわかった」 より)
【9月14日】
回復プログラムに向き合う人が、外を歩く度に職務質問されたら「どうせ信じてもらえない」と自暴自棄になってしまう - 田中紀子
(回復中だった田中聖さん 「Restart」製作インタビュー より)
【9月15日】
人生がままならないことに対してアディクトはすごく努力している。そこはもっと人々にわかってほしい。アディクトは努力家なんです。 - 赤坂真理
(人生を諦めていないのがアディクト 「依存は『切ない努力』なのだと理解してほしい」 より)
【9月16日】
『かわいそう』『がんばってる』ではなく『楽しそう』と言われたい。誰かのロールモデルになれれば、失敗した甲斐がある。 - 福正大輔
(ゲイ、HIV陽性、依存症…舞台演出家が3つのカミングアウトをして「すっぴん」で生きる理由 より)
【9月17日】
仲間のチカラになれれば嬉しい。ただ、助けるという感覚よりは自分自身の『回復』のためにやっている。 - クマ
(僕が「名もなきアディクト」でいたい理由【後編】 「『回復』は美談ではなく、永遠に続く」 より)
【9月18日】
カッコ悪いことを見せるのもカッコ良さなのかなと思えるようにはなりました。 - 田中聖
(「もう一度、自分自身を愛そう」 田中聖さんが収監直前にレコーディングした新曲に込めた思い より)
【9月19日】
依存症という病気になったおかげでもう一度人を信じることができ、でこぼこやダメなところがある方がみんなに愛されることも知った。 - 田中紀子
(回復者を増やしたい つながれない人もひとりぼっちにしない社会を より)
【9月20日】
失敗した人間であっても回復し続けられる。時間はかかるけど、やるべきことを積み重ねていけば応援してもらえるようになる。 - 杉田あきひろ
(「田中聖さんは仲間」…胸を張って、迎えるために 杉田あきひろさんインタビュー【後編】より)
【9月21日】
人々が毎日通う場所で回復と予防に関する情報を提供すれば、治療や人命救助の障壁を打ち破ることができる - オハイオ州ロレイン郡公衆衛生局 ケイティ・ベヴァン
(「逮捕では解決できない」 米オハイオ州公安局と民間団体が大手スーパーなどで依存症の回復支援イベントを開催 より)
【9月22日】
必ず人生は変わる。どこまでもはい上がれる。俺だってできたんだから。 - USU
(「ストロング系」缶チューハイを1日30本 アルコール依存症を認めたラッパーが伝えたい思い より)
【9月23日】
病気になったとき、病人を責めないでしょう。依存症者に対しても、その人を責めることが良いこととは思えません。 - 内田樹
(「人はみんな“なにかの病気”」 内田樹さんが語る、ギャンブル依存症だった兄のこと より)
【9月24日】
依存症は「私の一部」大切なのは「やるべきことをやること」 - 社会福祉士・精神保健福祉士 上堂薗順代
(「今日まで生き延びた恩返し」経営者の挑戦…「当事者」を超えて 上堂薗順代さんインタビュー【後編】 より)
【9月25日】
シラフの状態でどれだけ人生を面白がれるか。それが今では僕のテーマかなと思っています。 - コザック前田
(「シラフの状態でどれだけ人生を面白がれるか」人気ロックバンドのボーカルが睡眠薬と酒に依存した理由 より)
【9月26日】
家族は強い愛をもってあえて当事者を手放すという行為をしなくちゃいけない。そして、家族たちは待っているんですよ。 - ナカムラサヤカ
(自らもアディクトの関係者と気づいて 監督が描きたかった、つまずいた人を「待つこと」の大切さ より)
【9月27日】
様々な依存症治療の経験を踏まえて最近思うのは、AddictionとRecoveryは反対語ではないかもしれないということです - 松本俊彦
(「依存は回復の始まり」「アディクションによって生き延びることも」精神科医・松本俊彦さんがギャンブル依存症自死遺族会のセミナーで講演 より)
【9月28日】
私自身、過熱する薬物報道で命を落としそうになった。だからこそ、薬物報道へ疑問を呈し続けるのが自分の役割。 - 塚本堅一
(「過熱する薬物報道で命を落としかけた」元NHKアナウンサーがマスコミに願うこと より)
【9月29日】
さぁ恐れる事なく皆を愛すから
ありのままでいい
細い糸に見えたとしても
今を生きる
- 田中聖「Love Yourself Again」
(「もう一度、自分自身を愛そう」 田中聖さんが収監直前にレコーディングした新曲に込めた思い より)
【9月30日】
人間の本当の姿を認め合って、支え合える世界を作りたい。- 田中紀子
(回復者を増やしたい つながれない人もひとりぼっちにしない社会を より)
リカバリー月間のデザインに込められた想い
今回のデザインは、JAXAのロゴデザイン、B.LEAGUEのブランディングなどを手がけたクリエイティブ・ディレクター橋島康祐( @kosukehashijima )氏が担当しています。
未来に向かう人々の夢や想いを優しく引き出し、大きな力に変えていくことを得意とする橋島氏。
「色々と大変なことを背負う人生。けれど、これまでの経験がいつしか人生の彩りに変わり、そして前のひらけた世界を見れるように」
リカバリー月間のビジュアルには、そんな願いが込められています。
アメリカの「全国リカバリー月間」ってなに?
1989 年から毎年 9 月に開催される全国的な行事。
新たなエビデンス(証拠)に基づいて、治療と回復のための取り組み、誇りある回復支援コミュニティ・サービス提供者の活動などを奨励しています。また、メンタルヘルスと依存症からの回復について、一般に広く知ってもらう活動にも取り組んでいます。
コメント
このひと月の間、毎日読ませていただきありがとうございました。
リカバリー月間のみならず、「本当の依存症を知る」世界へと、これら色彩と言葉がひとつとなって、この日本の現代社会の中を駆け巡るだろうと確信しました。
当事者ですが、いろんな人に「なんで止めないの」「なんでいつも同じ事するの」「なんでわかんないの」と言われ続けた。正直、自分自身が「なんでなの」と自分自身を疑い続けた。受け入れてくれる仲間の中に入って、自分だけじゃなかったと思えた事がとても大きかった!
アメリカってすごいな。リカバリー月間があるなんて!
それを日本でも広めて行こうというこの取り組み、すごいな〜!
回復し続けたい。応援したい。
「今日一日止めること」を続けて回復し続ける。
回復し続けるって凄いこと‼️
讃える社会を一緒に目指します。
今月毎日の楽しみができました!
依存症あるいは共依存になったからこそ分かる人の痛みがあります。
今月のみなさんの言葉を頼りに、自分に与えられた役割を大切にしていきたいです。
心の底から、回復者達を尊敬しています。
「回復し続けている」という、その頑張りを、凄さを、もっと社会に知って欲しいです。
回復者の声は、迷える家族にとって、道しるべとなります。
助けてと言っていい
助けてと声をあげることから回復が始まる。助けての声が聞こえたら誰もが動かずにいられない、優しさあふれる世の中に。
回復した人が希望になれる、回復した人を認められる世の中は本当に素敵ですね。
リカバリー月間!日本でも広げたい!!✨
日本でも広めたい!
声上げてもらいたいし、その人達の
頑張りを讃えれる人に私もなりたい。