ギャンマネ第2章スタート!離婚成立で自由になった私が次に目指したのは? ギャンマネ(19)
調停は揉めたものの、めでたく離婚が成立した私。モテ期まで到来し、男に言い寄られるのも面倒になり、バリでのんびり生きることを決意しますが......
公開日:2025/01/06 00:06
連載名
ギャンマネ皆様、新年明けましておめでとうございます。
本年も、Addiction Reportとギャンマネをどうぞ宜しく。
さて、第1章からしばらく間が空いてしまいましたが、本日から第2章を再開したいと思います。
第2章はいよいよギャンブル依存症編です。
揉めた離婚調停
さて「安定した金魚鉢の生活」にゾッとして、家を飛び出してしまった私。
その後、離婚するまではやっぱり揉めました。
まぁ、離婚というのは大抵の場合揉めるもんですよね。
夫も愛情なんかもうなかったはずですし、そもそも新婚早々からセックスレスで
「あんた田舎であれだけ期待されてる長男なのに、子供産まなくていいわけ?」とこっちが内心では心配してたくらいですから、さっさと別れて出直した方がよっぽど良かったと思うんですよ。
でも世間体とかメンツとか、もちろん財産分与的なお金の問題もありますし、そもそも情が移ってたりするじゃないですか。
「愛だ恋だはなくとも、情はある」
この状態が惰性で続く結婚を無駄に引き延ばすんですよね。
今、2度目の結婚をして、この惰性結婚と、愛ある結婚生活の違いが良くわかるようになりました。
ただ周りを見ていても、大抵の場合この離婚の揉め事で相手をすっかり嫌いになるという事態に陥るようで、これは未練や後悔が残らず良い効果じゃないの?
と、私なんぞは思ってます。
その時得た教訓として非常に印象深かったのは、調停委員の先生に
「女性は調停を起こしたときにはもう離婚を決意していて、男性の方は『これから話し合おう』と思っているんですよね。その意識の違いで揉めるんですよね」とおっしゃっていたことですね。これは、今の仕事でも「確かにそうだ!」と役に立ちまくってます。
さんざん妻が「自助グループに行って」「病院に繋がって」「相談して」と言っても、のらりくらりし、ふてくされ、行動に移さない夫に、どこかの時点で怒りの沸点に達し「あぁ、もうダメだわ」と妻は離婚を決意する。
それに対して離婚を突きつけられた夫は急に慌てて「やっとやる気になった。今から話し合おう」みたいな感じなんですよね。その頃には、もう妻の方はすっかり愛情が冷めています。
夫は、なぜかそれまでさんざん妻から言われたことを「話し合い」だと思ってないんですよね。ご本人聞いちゃいないし、妻と折り合おうなんて思ってないからですね。
ホントご主人達「失ってからわかる大切さ」より、是非とも「失う前に判って欲しい」と思っております。
私の場合も、「まだ30代前半という若さなのに、このままセックスレスで行くわけ?答えなんかとっくに出てるじゃん!」と、調停の場でハッキリ伝えました。
そして早いとこ決着をつけたくて、弁護士をつけたりもしましたが、無駄な時間ばかりかかって、ちっとも話しがまとまらない。多分、男のメンツが立たなかったのと、バブル真っ最中に買った自宅マンションが半分に値下がりしてたので、タイミング的に売りたくなかったのが大きかったと思います。
元上司の仲介で一件落着
面倒くさくなった私は、最後は仲人だったデパート時代の元上司の所に乗り込んでいって、仲介役として巻き込み、話しをつけてもらって一件落着しました。
弁護士よりはるかに頼りになる分、マジで弁護士費用損しました。
さすが夫は会社人間だけあって、これは抜群に効きました。
私の言うことは聞きたくないが、上司の言うことはよく聞く。速攻で離婚協議書にサインしてくれました。
余談ですが、私、この辺の相手のどこが落すポイントか?みたいなことを見極めるのが得意なんだと思います。だから否認を続ける依存症者の介入に向いてるんだと思うんですよね。
こうして夫の方は、私とはさんざん揉めて離婚しましたが、その後すぐに再婚し、子供も出来たと風の噂で聞きました。
私と一緒にいるよりずっと幸せになったのでは?「ほらね、私の言った通りじゃん!」と、嬉しく思ってます。
義父母も自慢の長男に孫の顔を見せてもらえて、さぞかし喜んでいることでしょう。
世間体を重視する母の一言
ただ、私の場合本当に傷つくことになったのは母親の一言ですよね。
離婚すると告げると、
「あんた仮面夫婦でも良いから一緒にいられないの?」
「親子二代で出戻りはみっともないから、絶対こっちには帰ってこないでよ!」
と言い放ったのです。
もちろん戻る気なんかなかったですが、これには本当にがっくりきましたね。
うちの母親って生涯こんな感じなんだろうな、私の気持ちより世間体が大事なのよねと改めて寂しく思いました。
でもですね、こういう毒親育ちの弊害って様々にあると思うんですが、私の場合メリットも大きかったですね。
とにかく親は頼れない、自分で稼ぐしかない!とたくましく、そして外へ外へと世界を広げることができたことですね。
これはもう持って生まれた、人見知り知らずで、他人と出合うことが大好き、他人と話すことが楽しくて仕方ない!という性格のお陰ですよね。
離婚成立でスキップ!
こうして離婚が成立すると、晴れ晴れとした気分になりました。
離婚届を区役所に提出した時には、窓口の女性に、
「これを受け取って貰ったんで、私の離婚は成立したってことでしょうか」
と念のため聞いてみると、窓口の方は複雑な表情で「はい、そうですね......」とおっしゃいました。
すると私が「本当ですか!?じゃあもう私は独り身なんですね。ありがとうございます!」
と、手を握らんばかりに喜んでいたら、女性は「あっ......はい......」みたいな感じで、事態をのみこめないようでした。
その後、区役所内を本当にスキップして出て行きました。人目がなければ歌い出したいくらいでした。
新しい人生、不安もありましたけど、何よりも「自由」になった喜びを胸いっぱいに感じていました。
モテ期到来?あちこちから言い寄られ......
こうして離婚が成立すると、今度はとんでもないモテ期がやってきました。
あれは本当に不思議でならないんですが、車を車検に出した整備工場のお兄ちゃんにまで言い寄られました。
だってそれまでだって好きに遊んでもいたし、別に「既婚者」「独身者」のバッチをつけて歩いているわけじゃないじゃないですか。
なぜその違いを嗅ぎ分けられるのか?全く分かりませんが、とにかく普通にぼさ~っと道を歩いていてもナンパされたり、今までただの知り合いだった人に告られたりと、一体私の身に何が起きてんだ?と思いましたね。
思春期はブスだデブだと罵られ、勉強もスポーツもなんの取り柄もなく、学園のアイドルみたいな人を指をくわえて眺めながら嫉妬で狂いそうになり、どうせ私なんかといじけてきて「生まれ変わったら、学校中のヒロインになりたい」と夢見ていましたが、実際「なんじゃこれ?」と思うくらいのモテ期がやってきてみると、「うざい!」もうこの一言でした。
好きでもない人に言い寄られても、そりゃちょっとは嬉しい気持ちはありますが、断ったり、逃げたりするのってこんなに面倒なんだ!とはじめて知りましたね。
当時は「ストーカー」なんて言葉がまだありませんでしたが、ちょっとしつこくされた日にゃ、独り暮らしになったばかりだし恐怖すら感じましたね。
バリでのんびり生きようと決意するものの......
若かったし、離婚後は「きっとまた結婚するだろうな」と思ってはいましたが、「2回目は条件で選ばずに、ちゃんと好きになった人と結婚しよう」と心に決めていたのと、「折角自由になったのに男達がウザい」と、今では信じられないくらい傲慢な思いがあって、またちょこっとだけバリに逃避しにいきました。この時は、多分10日間くらいだったと思います。
そして帰ってきて思うのです。
「あぁ、私は日本よりバリの方が居心地いいわ。そうだ、もう日本にいる必要もないしバリに行こう。バリでロスメン(民宿)でも経営して、のんびり生きよう」
こう決意しました。
そしてとりあえずロスメンを買うお金として、まず200万円を貯めようと思って、昼間は東大医局秘書として働き、夜は......あるWワークをはじめたのですが、これが私の運命を再び翻弄することになったのです。
そしてもちろんモテ期はあっという間に終わりました。
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