酔っ払って、同世代の女の子に褒められて、有頂天!口から出まかせをペラペラ コザック前田の青春依存狂時代(7)
人生初飲み会で酔っ払い、同世代女子に褒められて有頂天になったコザック前田さん。口から出まかせのスカウト話をべらべら喋り、人気ナンバーワンのバンドボーカルに突っかかってしまいます。

公開日:2025/11/01 02:13
今回が連載7回目になります。
前回は人生初のライブハウスでのライブが終わり、打ち上げというものに初めて参加して、初の飲酒をし、酔っ払ってきたところに女の子2人が声を掛けてくれた話をしました。
今回もどうしようもない話ですがよろしくお願い致します。
同世代女子に褒められて有頂天に!
「前ちゃん、今日の中で1番良かったよ!面白かった!」と言われて同じ学校の同級生の女子2人が僕らのテーブルに参加した。過去に神戸ルミナリエでの人生初の路上ライブで、おじさまおばさま方に褒められたことはあったのだが、同じ世代に褒められたのはおそらく人生初である。
そして僕の隣に女子が居る!
こんなことがあっていいのだろうか!?
「ほんまに今日のライブ良かったよ!前ちゃん、歌手になったらええやん?」
本気とも、冗談とも、からかいともわからない言葉を言われて僕は有頂天になり、
「うん、本気で目指してはいるよ。ちょっと一個話があってね」
初めてのビールを4.5杯飲んでる僕はなんか無敵の気分になっていた。普段ならそんなことを言われたら、「とんでもない!僕なんて!」と謙遜の嵐なのに、なんかいつもと違う自分が顔を出していた。
調子に乗って、口から出まかせのスカウト話
「ちょっとウチからCD出さないか?って話を何個かもらってて迷ってんのよ」
初ライブハウスで、その上、時代に合わないローリングストーンズやベイシティローラーズのカバーを下手くそな演奏と歌でブラックユーモア盛り沢山でやっただけのバンドだ。そんな「CDを出さないか」なんて言われてるはずはもちろんない。
でも僕は無敵の饒舌になっていた。「そんな話聞いたこともないぞ!?」と言わんばかりにウチのバンドのメンバーも不思議そうな顔をしていた。
「えっ!?そーなん!!凄いやん!」
でもその同級生の女子は鵜呑みにしているようだった。僕は完全に調子に乗っていた。
「でもこの世界で食べていくかどうかは分からないから、まだちょっと返事は保留にしてるねん。やけど前向きには考えておるよ」
「メジャーなん?どこのレコード会社?ソニーとかEMIとか??」
「ん〜!?まだそれは言われへんねんけど、まあそんな感じかな......」
「凄いー!!」
初ビールに酔い、女の子の前で無敵に
その間も僕はビールを飲んでいた。人生初ライブハウス、そして人生初ビールなのにそれを悟られないようにひたすら慣れている感を出して、こちらが優位に立とうと必死だった。童貞の最たるものである(笑)。
というより、普段はつかない嘘をこれだけ何でベラベラしゃべって居るのだろう!?それがお酒の影響でもあることにその時は全く気づかず、僕はどんどん言葉を並べていった。
そしたら2人の女の子が、
「でも4番目に出てたバンドもカッコよかったよね。凄い歌が上手くて、あの人達も上に上がっていくんだろうな!」
4番目に出たバンドとは、今回のイベントを主催したバンドで、「お前らもっと練習した方が良いで」と吐き捨てるように僕らに言葉を残して、今女子達と戯れて居る、言わば今日の1番の花形のバンドの奴のことだった。
ただでさえ嫉妬で燃え盛っていたのに、そのバンドのボーカルを褒めるなんて何事か!?
「いや、あのバンドはアカンと思うで!」
僕は2人の女の子に言った。
どうして?と聞かれたので、
「そもそもビジュアルのバンドのコピーなんてしてる奴なんて人間性もロクデモないし、それでオリジナル曲も一曲もない。その前にまず音楽を知るにはお笑いが分かってないとアカンねん!あいつらがツービートの漫才見た事ないやろうし、そんな奴はそもそもセンスあらへん。あんな奴はアカン‥....」
かなりまくしたてて言ったと思う。言ってることはかなり支離滅裂だ。なんでビジュアル系のコピーをやってる奴らがツービートの漫才を観ておかないといけないのか!?とにかく僕はその連中に嫉妬しか無かったので、なんか批判できる材料が欲しかっただけだった。
それに僕らピンクモータースは確かにオリジナル曲をしていた。でもトイレのことを歌った2曲、「ウキウキパラダイス」という曲と「便所に乾杯」というどうしようもない2曲をしただけの話だった(笑)。
人気バンドのボーカルに喧嘩を売る
女の子2人は僕の怒った剣幕に「そっ、そうなん?」と言っただけだったが、僕は納得してなかった。ちょっと沈黙の時間が出来てしまい申し訳ないと思ったが、なにしろ酒で無敵になってる。僕は、
「ちょっとあいつらに一言言ってくるわ!」と言った。
「まあええやん!それはやめとき」と女の子2人やメンバーに説き伏せられて、とりあえずそれは辞めておこうかと思った時に、なんとそのイケてるボーカルがウチのテーブルにやって来た。僕らに興味を示したわけではなく、単純にテーブルにいた女の子2人に興味を示したからやって来たのだろう。
そのボーカルもベロベロになっていた。
「お疲れ〜!」
ホントにチャラチャラした奴だ。
そいつは僕らに向かって、
「お前らまた一緒に演ったっても良いで〜!もっと客集めたらな!」
僕の怒りは頂点になった。
おい!!
デカい声やったと思う。
「お前らちょっと話しようや!?オレの横に座れや!!」
こんな荒い口調になることなんて人生で無かった。これが何回も言うが完全に「酒のチカラ」と言う事をまだ何も分からずに‥...
酒癖の悪さが初飲み会から現れていた
そしてその後そのビジュアル系のバンドのボーカルと口論になる訳なのですが、そこはまた次回書かせてもらいます。
今から考えたらその後の人生の僕の酒癖の悪さは初回から出てたんだなと、遠い記憶を呼び覚ましながら思いました(笑)
今回も拙い文章読んで頂き感謝しております。
次回を楽しみに!
ありがとうございました。
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