始まります! コザック前田の青春依存狂時代(1)
パニック障害や、アルコール・睡眠薬依存に苦しんだこともある「ガガガSP 」のボーカル、コザック前田さん。自身の歩みを振り返る連載「コザック前田の青春依存狂時代」を始めます!

公開日:2025/04/01 00:00
皆様初めましての方も沢山おられるかと思います。今回は第1回目なので、とりあえず自己紹介をします。
僕はコザック前田といいまして、本名は前田泰伸。「ガガガSP 」という青春パンクバンドを1997年の12月8日から始めて、28年目になります。2001〜2002年頃にあった「日本語パンクブーム」の波に少しだけ乗った事があって、それで世代の方々は少しご存じかもしれません。
そんな僕ですが、2005年にその当時、認知度も薄かった「パニック障害(※)」にかかり、半年バンドを休んだり、2010年頃からはお酒と睡眠薬の併用でほぼラリってる状態が続いたりもし、2017年の11月に精神科に入院しました。精神科に入院するまでに7年の歳月を使ってしまったので、僕の30代はほとんど自分の記憶に残ってないほど酩酊した状態でした。
※突然起こる動悸、胸の痛み、息苦しさ、めまいなどの身体症状と、このまま死んでしまうのではないかという強い恐怖を伴う発作が繰り返し起こる病気。
今回このコラムの話を頂きまして、薄れてる記憶をたぐり寄せながら、なぜ自分が依存症になったり、パニック症になったりしたのかを分析しながらここで伝えていきたいと思います。
そして今、同じような状態で悩んでる人がいれば少しでも僕みたいな者でも力になれれば良いなという思いです。でもちょっと真剣に思い出すのはツラいので、オモシロおかしく文章にできたら。どうぞよろしくお願いします!
バンドを始めることになった18歳が人生の転機
今回コラムを書くにあたって、どこから遡ろうかと考えました。
僕自身よく本を読むのですが、幼少の頃の話とかは、好きな人の自伝とかであってもちょっと面白くない場合が多いんですよね。岡本太郎さんのように産まれてきてすぐの記憶があるという方は本当に稀だと思うので、「幼少の頃の僕はよく笑う活発な子だったと母は言っていた」みたいなのが大体、本の冒頭に来ます。
でも僕は、「そんなのどーでもええやん!」と思ってしまうせっかちなので、今回はバンドを始めることになった18歳の冬から書いてこうかなと考えております。
依存症になった経緯の中に幼少の出来事や思春期の経験が含まれているのであれば書くべきかなと思うのですが、個人的にはバンドを始めた事が1番の僕の人生の転機でもあり、依存症になった要因でもあるので、そこから始めてみます。
このエッセイで全てを見せます!
僕は2017年に依存症で精神科に入院して、退院してからなんとかスリップする事なく、この2025年まで来ています。スリップしなかったのはバンドがあったおかげです。まさにバンドというものに人生のほぼ全てを捧げてきた45年だなという想いも込めて、書き始めます。
依存症により亡くなっていったバンドの友人や、一緒に精神病院で入院してた人、かつての酒飲み友達も沢山います。
ぼくはたまたま運が良かったのか分からないですが、まだこの世に生き残る事ができています。まだ何かを伝える義務が残されてるのかなと思った時、「エッセイを書いてみないか?」という話を頂いたので、もう全てを見せようと思っています。
次回からが本番です。まだ酒にも睡眠薬にも依存してない頃、しかしながら人に認められたく有名になりたくて、完全に「承認欲求」と言うものに依存してた18歳の頃から書き始めます。よろしくお願いします!
コメント
ガガガSP初期からのファンです!今後の連載を楽しみにしております!
とても興味深いです。本番楽しみにしてます!!
コザック前田さんの連載!これから更新楽しみにさせていただきますー!
コザック前田さんのエッセイは大変興味深く拝読させていただきます。私自身ガガガSPを応援し25年になりますが、精神科に入院し睡眠薬を服用していた時期があるので尚の事、前田さんの想いを知りたいです。よろしくお願いします。