「とにかくくだらんことをしよう!」初のライブに向けての道のりは? コザック前田の青春依存狂時代(13)
初のライブが決まって、相棒の陽ちゃんから言われたのは「とにかくくだらんことをしよう!」。怪しいチラシを貼り、恋心を抱いた女子大生を勘違いさせ、ライブまでの道のりもドタバタで......

公開日:2026/06/01 02:05
前回は路上ライブでコブクロのお客さんにご迷惑をかけた話と、バイト先のチーフに勧められて、遂にライブハウスデビューがガガガとして決まった話を書かせてもらいました。
今回はその続き、暑い夏の夜になった初ガガガライブハウスまでの道のりを綴っていきたいと思います。
「とにかくくだらんことをしよう!」
神戸アートハウスでの初のガガガとしてのライブハウスでの出演も決まり、そこからどういうライブをしようかと陽ちゃんと議論になった。
「前ちゃん、とにかくくだらんことをしよう!」
陽ちゃんの第一声目はそれだった。
「真面目に楽器練習して熱くバンドをやってるようなやつを嘲笑うようなことしなアカンで!とにかく目立ったらえ〜んやから!」
そこには同意だった。どうも「バンドマン」という生き物はイケスカナイ。モテようと必死にカッコつけたり、ピンクモータースでの経験から、調子に乗ってる奴も多い。バンドマンに対して抵抗があるから路上でやって来たのもあるし、どーせなら一緒に対バンするバンドマンを唖然とさせるようなことしないと意味あらへんな。
自分がその後30年近くバンドマンになることも知らないで、僕はバンドマンに対して敵対心を燃やしていた。
「とりあえずチラシを作って貼っていこう!それで知名度を上げよう!」
当時はまだネットもなくて、みんな雑誌やラジオ、チラシにも目を向けてくれる人が多かった時代である。陽ちゃんが何パターンかチラシを作るという話でライブ当日までに名前を売るという話で落ち着いた。
バイト先の女子大学生に恋心
バイト先はチーフとカラオケをするようになってから、みんなにも可愛がってもらい楽しくなっていた。ちょっとだけチューハイなどを飲んで楽しい気分になるのも覚えて、なんとなく酒の飲み方を掴んでいた(これが後の大酒飲みに繋がるとはその時点では知る由も無かった)。
朝6時にバイト先に行くと、ちょうど朝6時にバイトを上がる大学生の女の子がいた。Tさんは大学生だった。寝ないでそのまま学校に行くらしい。偉いな〜と思いながら、段々と僕はTさんに対する恋心が生まれてきてるのも感じていた。でも普段のチーフのカラオケ大会に来る様な子でもないし、バイトから上がる前に「お疲れ様でした」と挨拶をするだけである。仕事も洗い場とホールと場所が違うので、なかなか接点がない。
これは、勢いをここで見せなければいけないんじゃないか!?
8月のライブに誘おうか!?そういう気持ちがムクムク湧いてきた。しかしこちとらのやってることは完全な奇抜。そんなの嫌われる理由を作るだけかもなあ、そんなあーでもない、こーでもないを考えて悩みながらそれを陽ちゃんに相談した。
「是非是非呼びなはれ!!」
陽ちゃんは即答だった。
「恋は盲目!麻原も盲目!って昔から言うやろ?これは呼んだ方が絶対上手いこと行くでえ!」
なんでもかんでも麻原が出てくるのは如何なもんかと思うが、僕が今やってることを見せるのは大事なことやと思う。確かにな、嫌われる覚悟で呼ぶ決意をした。
著名人3人のイラスト入りチラシを貼りまくり
話は変わるんやけど......。
陽ちゃんがチラシを3枚書いてきたと言うので見せてもらった。
麻原彰晃の似顔絵のチラシ、これはもう来るなと思っていたのだが、それプラス「福永法源」「野村沙知代」の似顔絵を書いたチラシを作って来た。これが全部よく似ててイチイチ吹き出しに書いてる言葉も面白かった!
「これを神戸中に貼りまわるで!」
僕もその頃少しギターが弾けるようになっていたので、ライブの構成としては2人共ギターを弾いて歌うということになった。対バンは僕ら合わせて4バンド。後のバンドは全部真面目にロックとやらをやっているのだろう。しょーもない(笑)。
そういう気持ちで一曲僕も作った。和歌山のカレー事件を題材にした「カレーのにおい」という曲を20分くらいで作った。これがこの後のガガガの束の間の代表曲になる事も知らずに(笑)
チラシはもう本番まで至るところに貼りまくった。その辺の電柱とかにも貼ったし、下向いて歩いてる人も多いやろうからと言うので地面にも貼ったりした(笑)。とにかく遮二無二、貼りまくった。
「フリッパーズギターみたいな感じ?」「そんな感じやね」
そしてバイト先のTさんにも思い切って声をかけた!
「僕、今音楽やってるんやけど、今度ライブがあって見に来てくれないかな?」
「いつかな?行きたい!」
「8月9日やねんけ......」
「うん、ちょっと空けるようにするね!何人で音楽やってるの?」
「2人組のユニットやねん」
「へぇー、フリッパーズギターみたいな感じかな??」
フッ?フリッパーズギター??その当時僕はフリッパーズを知らなくて
「まあ、そんな感じやね!」
と言った。
「凄い!絶対に行くね!」
ちなみにフリッパーズギターは小沢健二と小山田圭吾の渋谷系の元祖と言われてるユニットである。それを先に知ってたらこんな軽口でもちろん返答してなかった。知らぬは仏である(笑)
兎にも角にも、僕らは8月9日を迎えた。
やるだけである!
今回はここまで!
次回は初ライブでの失態と恋の行方、そしてまた重要人物との出会いを書きたいと思います。
乱文、乱筆を読んでくださりありがとうございました!
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