Addiction Report (アディクションレポート)

「コザック前田」誕生でソロライブも決定! 後に自分を依存症に誘っていく衝動に突き動かされて コザック前田の青春依存狂時代(16)

初めてのガガガとしてのライブ成功で、次のライブも決まった僕たち。バンド結成も決まり、「コザック前田」も誕生して、その勢いでソロライブも決めてしまいます。振り返ればその衝動が、アルコールや睡眠薬への依存に自身を誘っていくのでした。

「コザック前田」誕生でソロライブも決定! 後に自分を依存症に誘っていく衝動に突き動かされて コザック前田の青春依存狂時代(16)
バンド結成の話をし始めた頃(右がコザック前田さん)

公開日:2026/09/01 02:00

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コザック前田の青春依存狂時代

前回は初めてのガガガとしてのライブハウスでのライブを終えて、興奮のまま打ち上げ会場へ向かい、次のライブが決まるところまでを書かせて頂きました。今回は打ち上げの続きと、次のライブが決まるまでの重要な出来事と僕の覚醒を書きたいと思います。

「今、ここに出演している1番有名な人達と一緒にさせてやる!」と言われて、正直僕らは嬉しさがあったが、呆気に取られていた。そんなに物事は上手くいかないだろうという疑心暗鬼と、いや、僕達ならそのくらい当然だという根拠のない自信とが両立している気持ちだった。

ハンド編成にしてみないか?

「ただひとつ条件がある!」

とライブハウスの店長に言われた。

「ハイ!なんでしょう!?」

「今の2人の編成も面白いけど、次に出るイベントはオモロいだけではどないもならないと思う。だからいっそのことバンド編成にしてみないか!?」

バンド編成!?

確かに陽ちゃんは高校時代ドラムをやっていたので、ドラムはなんとかなる。でもベースを見つけてきたとしても、僕の拙いギターでやっていけるのか不安でしかない。僕は返答に困っていたのだが、それを見たのか見てないのか陽ちゃんが、

「ハイ!いっちょバンドで行きましょー!」

と軽薄に店長に答えた。

ホンマ大丈夫かいな..‥‥。

「よし!ほな決定!9月28日!よろしくね!」

とそこでライブが決まってしまった。

今でこそライブをするのはちゃんと改めて連絡してなどしっかりしたものになっているが、時は1998年、まだ酒の勢いやノリで口約束で決まってしまうような時代だった。店長も良い感じで酒が入っていたのもあったんだろう。僕らはシラフなのでマジで受け止める訳だから、まだライブハウスの空気に慣れていない僕らには、こんな簡単に決まってしまうのか!?という感触であった。

しかし打ち上げ会場を見渡して見ると、この日はさして人気のあるバンドなんて出演していない。ましてや数回しかライブをしてないであろうバンドの集まりであったのにもかかわらず、どこのバンドにも取り巻きの女っぽいのを2〜3人ハベラカシテいる。カルピスソーダを飲みながら、こんな奴らよりは自分達はどうにかしていかないといけないなという気持ちになった。それは陽ちゃんも一緒だったみたいで。

「あんな大したライブしてなかってもあんだけ酒飲めるんやから、逆にみんな大物かもしれんね」と嫌味だと思うことを僕に話してきた。

とにかくこれからの主戦場はライブハウスになる。でもライブハウスの文化には馴染まないでいこう!そう決めたのである。

何回も何回も言うが、そう決めた志は数年後とっくに消えてしまい、自分がライブハウスの住人に完全になってしまうのであるのだが(笑)。

「コザック前田」誕生の瞬間!

とにかく初ライブが終わって一週間後、僕と陽ちゃんは集まった。次の9月28日の出演メンツが送られてきたのである。確かにそのライブハウスではメインを張ってる連中ばかりだった。しかも条件は「バンド編成」である。

陽ちゃんに、

「陽ちゃんドラムやるとして、ベースどないする?」

と聞いたら、

「大丈夫!大丈夫!ベースなんてそこらへんゴロゴロ転がっとるがな!」

といつもの軽い調子だった。

「それよりかなぁ、前ちゃん!」

「僕らもそろそろもう有名になる日も近い。やから芸名をつけないとアキマヘんな!?」

有名になる日が近いのか分からないが、芸名をつけるのはオモシロイ。

「ほう、どんな芸名なん?」

と僕が聞いたら、

「前ちゃん、スキーのモーグルの里谷多英が好きやったよなぁ!?もう会える日も近いで!どうせあの股開く技ばっかり見てるスケベやねんから、『コザック前田』とか笑えへん!?」

陽ちゃんは自分で言って1人で笑っていた。

長野五輪で金メダルを獲った里谷多英選手は、大股を開く「コザック」という技で有名になった。今ではモーグルも回転したりとてつもない技が沢山あるが、まだその当時はコザックが大技であった。

コザック前田‥‥うん‥‥コザック前田‥‥コザック前田!?

その芸名を頭の中で繰り返した。なんか自分の中ですごいパズルの最後のピースがはめ込まれた様な感覚になった。人が聞いたら信じられないかも知れないのだが、そのパズルのピースを埋め込んだ瞬間、自分の中でエネルギーが爆発しそうなくらいの熱を帯びてパワーが湧いた!

「よしっ!コザック前田でいく!」

陽ちゃんに言った。

そこから今に至るまで、僕はコザック前田として活動している。世の中とは分からないものである。ふとした友人の冗談が自分の人生をここまで大きく変えるとは思っても見なかった。

コザック前田の誕生の瞬間であった(笑)!

「で、陽ちゃんは芸名何にするの?」

と聞いたら

「もうワシは決めとるんや!」

と言って一枚の紙を渡された。そこには

「山陽」

と書かれてあった。

僕らの最寄りの駅を走っている電車が「山陽電車」という路線なのだが、それと陽ちゃんの関係性が分からない。

「なんで山陽なん?」

と聞いたら

「前ちゃん、よう考えてみいな!?俺の本名は、片山陽介やで、真ん中2つの漢字とってみいな?」

あああ!確かに山陽や!!!妙な感動を覚えた。今から考えたらなんの感動か分からないのだけど、良い芸名つけたなと思った。

これからはコザック前田と山陽で頑張って行こうや!?

とにかく僕らの芸名が決まった。

本当に今考えても不思議なのだが、コザック前田という名前をつけた途端に異様なエネルギーを持つ様になった。それが決まったと同時に僕は。

襲名ライブをやろう!

「ちょっと襲名披露ライブしようや!?」

と唐突に言っていた。

陽ちゃんも流石に、

「いや、誰も知らんから9月28日のライブで発表したらいいでしょう!?」

などと言っていたが、僕はもう我慢できずにいた。

「ほな僕だけでも襲名披露ライブやるわ!ちょっとアートハウスに電話する」

と言って、もうすぐに電話していた。

9月の頭ならひと枠空きがあると聞いた僕は、

「この度、僕はコザック前田という名前の襲名致しましたので、ソロで出演させて下さい!襲名披露ライフを行います!」

と言っていた(らしい、陽ちゃん談)。

酒や睡眠薬の依存症も? 度々自分を突き動かしてきた衝動

とにかく9月の頭に勢いでソロでの出演を決めた。なんか突然熱くなる衝動みたいなものが僕にはこの後も度々出てくるのだが、おそらく今の時代ちゃんと病院に行けば何か病名がつくのではないかなと思うのだが、それも含めて自分の長所にしてしまうエネルギーがその頃はあったし、周りに人を集める原動力にもその後なってくる。

しかし、その歯車が少しでも狂い始めるとただ人を振り回しているだけになったり、精神が不安定になったりして、その後の酒や睡眠薬の依存症にも繋がっていくんだなと今となっては思う。

しかしまだ今書いているのはバンド創成期の話なので明るい。まだネットも無かった時代に自分達の足で稼がないといけなかった時期に「行動力」は絶対必要条件だったし、悔いはない。でもまあ後々の問題の要因は、もうここからあったなと回想もできる。

襲名披露ソロライブが引き寄せる運命

とにかく僕達は「コザック前田」と「山陽」になった。

そして僕のソロライブも決まった。そしてその襲名披露ソロライブがまたひとつ運命を引き寄せることになるのである。

カッコ良い書き方しましたが、馬鹿馬鹿しい話でございます(笑)。

次回はソロライブの様子と、その後の出会いを書きたいと思います。乱文乱筆読んでくださり、ありがとうございました!

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